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ゾディアック事件の謎!?新たな技術とDNA鑑定で真犯人に迫る!?

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1969年7月5日午前0時40分カリフォルニア州。

「バレット警察です」

「2人が死んでいる」

殺人の舞台はカリフォルニアの郊外だった。

「コロンバス通りを東に1キロ半ほど行った所に茶色い車があって、その中でガキが2人死んでいる」

2人は何発も銃弾を打ち込まれていた。

「凶器は口径9ミリのルガー」

その瞬間、衝撃が走った。これは単なる通報者ではない。

「去年もガキを殺した。じゃあな」

電話の相手は連続殺人犯・ゾディアックだったのだ。

ゾディアック事件

事件のあらまし

カリフォルニア州サンフランシスコ。この街に未解決の連続殺人事件がある。謎めいた手がかり…捜査は行き詰まった。何年にも渡り、謎の連続殺人犯はベイエリアの人間を恐れさせた。無差別に襲っては姿をくらます。

そんな中、手紙と4つの暗号文が届く。差出人はゾディアックだった。1960年代の後半に登場したゾディアックは、閑静な通りで若者を無差別に狙った殺人を繰り返した。だがほどなく、特に裕福な地域にターゲットを移し白昼堂々と犯行に及ぶようになる。

スクールバスを爆破するとの予告に街はパニックに陥った。手紙の内容はこうだ。

「子供は狙いやすい。朝、スクールバスを狙おう。前輪をパンクさせてから外に出てくる子供達を狙い撃ちしてやる」

それまでにいなかったタイプの殺人犯だった。この種の異常な犯罪者は初めてだったのだ。犠牲者が増える中、警察はこの異常な犯人を特定できずに苦しむ。警察が確認した犠牲者は5人。しかし、犯人は37人を殺したと公言している。

心理学者なら誰でもこの男は病気だと言うだろう。その後、犯行は途絶え犯人は連絡を絶った。犯人の素性も居所も謎だ。犯人が逃げおおせた理由には諸説ある。犯人は死んだ、あるいは居場所を変えたなどと言われる中、40年間捜査が続けられてきた。

捜査の目をすり抜けた男

これまで大勢の容疑者が浮かんでは消えた。70年代の連続殺人犯テッド・バンディーや爆弾犯ユナ・ボマーなども含まれる。だが捜査の目をすり抜けた容疑者が1人いる。

その犯人を知っているという人物は語る。

「あいつがゾディアック事件の犯人だと気づいたのは、事件から17年後の1986年2月23日のことだ。あいつは犯人しか知らないようなことをしゃべっていた。それでピンときてね」

彼は、裏付けとなる物的証拠もあるという。それには男性の写真も含まれている。60年代に撮られた写真で、ゾディアックの指名手配ポスターの絵と酷似している。だが写真よりも有力な証拠があった。

そして名前が明かされた。以前、サンフランシスコでジャーナリスト兼映画製作をしていた「リチャード・ガイコウスキー」だ。ガイコウスキーは2004年に死亡している。だが事件が発生していた頃、証言者と彼はベイエリアの新聞社で働いていたという。

写真の他に彼は、ガイコウスキーの声を録音したテープを持っていた。1980年代、彼が犯人ではないかと疑い始めた頃のものだ。テープの存在はありがたい。録音されたガイコウスキーの声と警察の女性職員が聞いた犯人の声を比較できるからだ。

ゾディアックの声が録音されたテープはないので、声紋を比べるということはできない。彼の声を聞いた人間は3人いる。その内2人は電話越しに、もう1人は直接聞いている。そこで最初にゾディアックと電話で話した女性警察官に聴き比べてもらうことになった。

本人は大昔のことなので、当時の声を覚えているか不安がったが、人生を変えるような体験をした場合、人の潜在意識はそれをずっと覚えており、何かをきっかけに蘇るという医師の言葉を信じた。

録音を聞いた彼女は、同じ人間だと断定。犯人はこの男だと言い切ったのだ。

暗号の解読

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犯人のゾディアックは、電話で殺人を告白して警察を翻弄し、謎めいた暗号文で人々を弄んだ。その犯行が確認されてすぐ第二の殺人を犯し、地元の新聞各紙に奇妙な暗号文を送りつけた。手紙に添えられた印からゾディアックと呼ばれるようになった犯人。その男から届いた暗号は4つだ。そこに犯人の名前が隠されているという。

使われている数字から「THE 408」と言われる最初の暗号文は、一般人によってわずか1日で解読された。内容はこうだ。

「楽しいから人を殺す」

捜査の目をそらすために嘘の暗号文を書いたという説もある。犯人による4通の暗号文の中で解読できたのはこの「THE 408」だけである。他はCIAの捜査官や暗号解読者、FBI、海軍の諜報機関などが挑んだものの読み解けなかった。

なかでも最も難解な暗号文は「THE 340」だ。難易度は過去40年でトップ10に入るという。FBIは暗号解読のヒントとなるような情報を公開し、一般の人々が何かに気がつくかもしれない可能性に期待を寄せている。

ガイコウスキーが犯人であるという証言から、「408」に注目してみるとそこには「GyKE(ガイク)」と書かれている部分がある。ガイコウスキーの呼び名だ。しかし、ガイコウスキーは犯人ではないという意見もある。

確かに彼は、自分のことをガイクと称していたが、その綴りが暗号文とは違うという。彼はいつも手紙の署名に「GAIK」と綴っていたのだ。ゾディアックの暗号文には、実に様々な言葉を当てはめることができるので、彼に疑いをかけるのはおかしいというのだ。

さらにガイコウスキーから送られてきた手紙があるという。1968年ハーマン湖での事件が発生した頃、彼は西海岸を離れてニューヨーク州にいたようなのだ。東海岸にいながらハーマン湖で殺人を犯すなどということはまず不可能だと反論する。

タッチDNAによるアプローチ

1969年9月27日午後6時15分、ベリエッサ湖。処刑人の頭巾をかぶったゾディアックが若いカップルに近づく。逃げ場はなく、2人は手足を縛られ刃渡り30cmのナイフで刺された。これが第3の犯行である。

湖での事件は、それ以前と比べ犯行が過激さを増していた。殺し方も変わり、処刑人の頭巾を被ってナイフで刺している。犯行現場には手書きのメッセージが残されていた。ナイフで刺した後ゾディアックは、丸に十字を重ねたマークと犯行の履歴を被害者の車のドアに書いた。最後の一文は「9月27日午後6時30分ナイフ」だった。

この時、ゾディアックが殺害したのはカップルの女性だけだった。男性の方は生き延び、病床でインタビューに答えている。だが犯人はわからないと語った。

犯行現場を調べた警察は、犯人の足跡を発見した。足跡をつけた靴は、空軍が使用するウイングウォーカーと呼ばれるブーツと判明し、犯人は軍隊関係者かと思われた。

ゾディアックが、被害者を縛った紐に未だ検証されていない証拠が残っている可能性がある。犯人が紐を持参したことはわかっている。生存者によると犯人は、手袋をしていた。だが犯人が持っていた紐を使ったのなら、犯行に及ぶ以前に素手でそれを触っていた可能性もあるのでDNAが検出されるかもしれない。

ガイコウスキーが友人に送った手紙から、封筒を舐めて封をした際に少量でも唾液や肌の細胞が付着した可能性を利用してDNA鑑定を試みる。鑑定結果は犯罪現場で採取されたDNAと照合される。

だが完全なDNAは検出されなかった。それでも未完全なDNAは検出されたので、警察に保管されているゾディアックのDNAと照合してみれば、同一人物であるかどうかはわかる。だが警察にDNA情報の開示を拒否されてしまう。そこで今回、手紙から検出したDNAと紐から検出したDNAの情報を警察へ送り、警察が照合することを期待することにした。

検証結果

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新たな証拠をいくつか入手できた。当時、犯人の声を聞いた証人が同一人物と断言した録音テープの声。新しい容疑者のDNA鑑定結果。そしてゾディアックとよく似た容疑者の写真だ。しかも当時の人相画を元にして老後の人相画も作成した。容疑者を1人1人検証した結果、ガイコウスキーが残った。

調査チームは新しい技術とDNA鑑定によって事件が解決することを信じている。ゾディアック事件の真犯人は誰だったのか判明する日は近い!?