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【都市伝説】モテない男が引き起こした油屋騒動が10日で日本各地に広まった訳

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女に入れ込んだ男が起こした事件。

巨額の横領事件を起こしチリ人妻に11億円貢いだ男、タイで豪遊するため24億円を横領した男など、女に入れ込んた男にはいつの時代にも悲しい結末が…

伊勢で起きた油屋騒動も、とある男と女の恋のもつれが引き起こした悲劇だった。

 1796年伊勢にあった遊郭「油屋」に一人の男が訪れた。男の名は孫福斎(まごふくいつき)。そんな彼に付いた遊女がお紺。美しいお紺を前に一目惚れ状態の孫福だったが、遊女のお紺はなぜか上の空…。

実はお紺が想いを寄せる男性が、先ほど遊郭にやって来たと聞き目の前の客どころではなくなっていたのだ。すると!お紺はありえない行動に…なんと客である孫福を放ったらかして想いを寄せる男性の下へ。

これに孫福はブチ切れた。怒りで錯乱状態となった孫福は、片っ端から遊女や客に斬りかかったのだ。この騒動で3人が切り殺され、6人が負傷。お紺は命からがら逃げ出したものの、犯人として追われた孫福は逃げ切れないことを悟り自害する顛末に。

モテない男がはずみで人を殺してしまった。簡単に言えばそれだけのこと。しかし、その後さらに驚くべき事が起こる。名もない一般人が起こしたこの事件が、テレビもインターネットもない時代にわずか10日後には日本各地に広まっていたのだ。

その理由は、油屋があった伊勢が当時日本一の観光地だったからなのだ。当時、庶民の間で「お陰参り」と言われる伊勢神宮への団体旅行が大流行。日本全国の人口が3000万人という江戸時代にあって伊勢を訪れる旅人は年間300万人とも。その口コミ効果は計り知れないものがあったのだ。

大阪ではこの話を元にした歌舞伎がすぐに作られ演じられた。後に伊勢音頭恋寝刃という歌舞伎になり、現在でも演じられているそうだ。