リュディア王国。紀元前716年羊飼いだったギュゲスは、現在のトルコとなるこの王国でカンダウレス王に仕えていたが後に王の後継者となる。しかし、羊飼いから王に成り上がる話があまりにも奇想天外であるために専門家や歴史家たちは、これを単なる神話として取り合わない。
ギュゲスが草原にいた時に大地震が起きる。大地にできた割れ目から洞窟に入ったギュゲスは金の指輪を見つける。洞窟の中は墓になっていて、宝石を身につけた死体が安置されていた。貧しいギュゲスは指輪を盗んでしまう。ところがそれは透明人間になる指輪だったのだ。
ギュゲスは神の力を得たも同然だったが、この使い方に関しては道徳的とは言えなかった。王に謁見する際にこの指輪を持っていき、透明人間になって王妃を誘惑する。そして王を殺害し宮殿を手に入れたのだ。
この伝説には多層構造が見られる。指輪はギュゲスの発明品ではなく、単にある男が透明になる指輪を持っていたという話ではないのだ。ここには死者を埋める際に、高度な技術が使用された埋葬品を一緒に納めたある人種のことが語られているのだ。
ここに見られる不思議な品物や技術とはどんなものだったのだろうか?古代のシュメール人が、宇宙の統治者の指輪と呼んだ神の指輪だったのだろうか。
デルフォイの巫女
伝説によればカンダウレス王の死後、血なまぐさい内戦が勃発した。ギュゲスが王家を倒すことにデルホイの巫女が賛同すると世は治まったという。不気味なほどよく当たるこの巫女の予言は、ギリシャの神アポロンから直接下ったお告げとされている。
預言者だとか占い師だなどと呼ばれるデルフォイの巫女は、宇宙人と直接話ができたのだろう。宇宙人はこうした人物を介して、人間と交流している。他にも聖職者などが通訳の役割を果たしていたと思われる。
神アポロンは、ギュゲスが王となることを認めたのだろうか。このアポロンこそが異星人だと考えられないか。そもそも初めてにギュゲスが力を得られるように指輪の下へ導いたのも同じ異星人だったのではないか?だとすれば異星人が地球に纏わる計画を実行するため、人に神の力を与えていたとも考えられる。
科学と空想科学は相容れるもの
ギュゲスは魔法の指輪を見つけるが、この指輪ははめると姿が見えなくなるというものだった。この物語は、二通りに解釈できる。創作とも考えられるし、あるいは高度なテクノロジーが謝って解釈されて記されたとも解釈できる。というのも現在、デューク大学の研究者たちによって透明マントが開発されようとしているのだ。魔法だと思われていたことが、別の時代に行くと科学だったという物語は数多く存在する。