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命を変える神のテクノロジー!?未来を変えるゲノム編集って何なの?

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不治の病エイズ、発展途上国を苦しめる食糧難、そしてエネルギー問題。人類が抱える問題を一気に解決する画期的な技術がある。それがゲノム編集。未来を変える最先端技術その全貌にせまる!?

医療革新

ゲノム編集とは生き物の遺伝子を自由自在に、そして簡単に書き換えることができる最先端技術。実際、今年5月には神戸大学がこの技術を使って、人間の遺伝子に入り込んだエイズウイルスを壊すことに成功している。将来、ゲノム編集でエイズを完治させることができるかもしれないと世界中から期待されている。

またアメリカの研究チームは、人の受精卵の中にあった心臓病を引き起こす遺伝子の修復に成功!実際に臨床で使われるようになれば、あらゆる遺伝性の病気に耐性を持つ体を作ることができる。

がん治療もゲノム編集によって大きく変わる。例えば日本人は他の国の人々よりもがんになりやすい。これは発がん性物質を分解する酵素の働きが他の国の人々に比べて弱いからなのだが…。発がん性物質を分解する酵素を作る遺伝子を欧米型に改造すれば、日本人の胃がんは飛躍的に減少する可能性もある。それだけではない、将来がんになる前にがんの遺伝子を修復してしまう遺伝子治療が、抗がん剤投与や手術と共にがんの治療法の大きな柱になるという。

画期的な農作物

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ゲノム編集が起こす革命は、医療だけにはとどまらない。筑波大学がゲノム編集によって作ったこちらのトマト。一見、なんの変哲もないトマトだが、アミノ酸の生成を抑制する遺伝子を取り除いた結果、通常の4倍以上のアミノ酸が含まれているトマトが出来上がった。

ほかにも米粒の大きさを決める遺伝子を改良してできた、実のたくさんなる稲や、干ばつに強く栄養価の高いトウモロコシなど画期的な農作物が続々と誕生している。

だれでもわかるゲノム編集

ここに何やらイケナイ関係の2人が…。既婚者・大杉竜二と愛人・A子

「それほんまに俺らの子なんか?」

「そうやって言ってるやん、何回言ったらわかんの?」

「お前との関係始まったん、つい最近やろ?」

「そんなん関係ないよ!絶対竜二さんの子供よ」

「そんな…納得できへん!DNA鑑定しよ」

「DNA鑑定ってなんでそんなことするんよ!そもそもDNAってなんなん?」

「DNA…そら人間の大切な何かやろ」

私たち人間の体は、およそ37兆個の細胞でできている。その1つ1つの細胞の真ん中が核であり、その中に23対46本の染色体と呼ばれる物質が含まれている。この染色体の組み合わせによって、血液型や性別が決められている。

例えば性別は、23番目の染色体の組み合わせがXXだと女性、XYだと男性になる。たったこれだけの違いで性別が決められているのだ。ただし、1本が部分的に欠如していたり、21番目の染色体が3本になっているなどの異常があると知的障害やダウン症など体に異変が起きてしまう。

そしてこの染色体の中に入っているのが二重螺旋構造をしたデオキシリボ核酸、すなわちDNA。そのわずか1.5%に身長や二重まぶたなどの遺伝情報が含まれており、この遺伝情報により私たちの特徴が決められている。これがDNAが命の設計図と呼ばれる所以。そして遺伝情報は、A(アデニン)、G(グアニン)、C(シトシン)、T(チミン)という4種類の物質の並びで決められており、親と子供はこのDNAの並びがほぼ同じであるためDNA鑑定すれば本当の親子かどうか判断できるのだ。

DNAに含まれる全ての遺伝情報は、ゲノムと呼ばれており、このゲノムを解明するのが人類の長年の夢だった。1990年代アメリカを中心とした10ヵ国以上の国がその研究に着手。2003年ついに完了し、遺伝子に関する様々なことが判明した。

例えば、男性ホルモンは毛の細胞の働きを弱めてしまうのだが、男性ホルモンを細胞内に吸収しやすい遺伝子を持つ人は、毛が抜けやすく薄毛になりやすい。また肥満も脂肪細胞にある遺伝子が関係し、太りやすさを遺伝子検査で調べることも今では可能になっている。

現在アメリカや中国を中心に、盛んに実験が行われているゲノム編集。ただ人間の体内には合わせておよそ37兆個の細胞があり、全てを書き換えることは現実的に不可能。そのため、すでに生まれた人間では一部の臓器でしかゲノム編集を適用できない。そのため中国やアメリカでは、ひとつの細胞である受精卵にゲノム編集を行い、遺伝性の病気を防ぐ治療法を開発しようとしている。

「この子は薄毛にならなくて済むかもしれないってことね」

「そいうことか」

「でも、そのゲノム編集っていうのは失敗せえへんの?」

ゲノム編集の凄いところは狙い撃ちができるところ。例えば、牛乳をたくさん出してくれる牛・ホルスタイン。これは乳量の多い牛を長い年月をかけてかけ合わせてできた牛であり、誕生するのに途方もない年月がかかった。

そこで1970年代に生まれたのが遺伝子組み換え。遺伝子組み換えとは、その生物が持っていない遺伝子を挿入する技術。自然交配よりも遥かに時間が短縮されたが、狙い通りの挿入が難しく偶然性に頼るしかなかった。

一方、ゲノム編集は狙ったところに遺伝子を挿入することができるため、成功率が非常に高く時間もかからない。さらに遺伝子を書き換えたり、壊れたものを治すこともできる。

「そうなんや、ゲノム編集ってすごいなぁ」

「でもそんなこと言うて、どうせお値段は高いんでしょ?」

クリスパー・キャス9のおかげでかなり安くできるという。画期的なゲノム編集技術クリスパー・キャス9。10年以上前までは、ゲノム編集を行うには特殊な設備が必要で1回につきおよそ300万円ほどかかっていた。

しかし、クリスパー・キャス9という特別な物質が入った液体を使えば、特殊な設備を必要とせず研究者なら誰でも1回あたり数万円でゲノム編集ができてしまう。このクリスパー・キャス9はノーベル賞間違い無しの人類を変える技術だと言われている。

「じゃぁ、私たちの子供を背が高くて、鼻が高いイケメンにできるってことか」

ゲノム編集は世界を変える画期的な技術。だからこそやっていいこととやってはならないことがある。神の領域に近づいたゲノム編集。しかし、さまざまな倫理上の問題を抱えている。

ゲノム編集が変える未来

食中毒もアレルギーもなくなる!?

ジャガイモの芽にはソラニンという天然の毒素が含まれており、食べると吐き気や下痢などの症状が現れる。そのため流通の現場では、発芽させないように人の手で1つ1つ芽を摘み取るなどかなりの管理コストがかかっている。

そんな問題を解決するため、大阪大学はソラニンを生み出す遺伝子の働きを抑え、通常よりもソラニンの量が10分の1のジャガイモを作った。毒のないジャガイモが現れる日はもうすぐそこまで来ているのだ。

ゲノム編集が変えるのはジャガイモだけではない。卵アレルギーの原因となるタンパク質オボムコイドを作る遺伝子を取り除いたニワトリも誕生している。ゲノム編集は食品アレルギー問題を解決する希望の星なのだ。

魚が激安に!?

絶滅危惧種に指定され養殖化が進むマグロ。マグロは神経質な魚でストレスが溜まると網や壁に激突し死んでしまうことがよくある。実は、この衝突による損失がマグロ養殖の難しい原因。そのため、マグロの受精卵にゲノム編集を行い神経質な性格を抑制するプロジェクトが始まっている。

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また近畿大学と京都大学は、ゲノム編集を使って新しい真鯛を生み出した。それが通常の2倍の筋肉量を持つマッスルマダイ。ゲノム編集により、筋肉の成長を抑える遺伝子を破壊することで真鯛の成長を促進し、巨大化させることに成功したのだ。ゲノム編集がさらなる発展を遂げれば、日本は魚介の養殖技術で世界をリードできると期待されている。

エネルギーに革命が起きる!?

生物由来の油類、特に藻の油から作られるバイオ燃料。ある種の藻は、自身のエネルギー源を油とデンプンの形で蓄える。ゲノム編集により藻のデンプンを作る機能をなくすことで、油だけを効率よく作り出すことが可能になる。

この技術が確率できれば、バイオ燃料を大量に作ることが可能なため、エネルギー問題を解決できる切り札になると期待されている。

若返りも可能に!?

富士フイルムは、肌の乾燥やシワなどと関係する遺伝子を表皮から取り除くことに成功!これをゲノム編集に応用すれば、老化を防ぐこともできるようになるかもしれない。

 

医療、食料、そしてエネルギー。私たちの素晴らしい未来は、ゲノム編集にかかっている。