南米大陸の背骨と称される世界最大規模のアンデス山脈を擁するペルー。標高6000メートールを超える高地を流れる川の流域に、インカ帝国の人々は首都クスコを建設した。その後300年以上に渡ってクスコは反映したが、16世紀に入りスペインの侵略を受ける。
サクサイワマンとは
クスコの郊外にある標高3600メートルの丘には、精密に積まれた石組みで有名なサクサイワマンの砦がある。この遺跡の起源は、インカ帝国よりも古いと言われている。
従来の考古学では、遺跡の古い年代の部分は約1000年前にキルケ人によって建てられたとされている。しかし、インカの人々は遺跡を築いたのはさらに古い時代の名も知らぬ民だと考えている。この民は空から降臨した神に導かれていたという。
この時代には、ビラコチャという神が目撃されている。南米を訪れ民に祝福と様々な技術を授けたというビラコチャの姿は、現地の人々とは全く違っていて背は高く、白い肌と白い髪をしていたと伝えられている。
サクサイワマンはどのようにして造られたのか
20t以上もある岩もサクサイワマンの砦の岩に比べれば小さい方だ。現代は重機でこのような岩を動かすことができるが、古代インカでは膨大な人員と気の遠くなるような時間が必要とされたことだろう。1tの岩を動かすのに10~20人の力が必要だ。何百tの巨石になれば何千人もの人が関わったことだろう。
古代の人々が採石場から巨大な岩を切り出して、砦の建設地まで運んで行き、これらを高く積み上げる。切り揃え、取り壊すのも難しいとされる頑強な砦を見事に作り上げているのだ。
花崗岩の主成分は、長石や雲母、石英などだ。非常に硬い石なので、現代では花崗岩を切断したり研磨したりする際は、ダイヤモンドが使用されている。サクサイワマンの発見によって古代の人々が、ダイヤモンドを使用した道具を持っていたのか、もしくは、何か他の道具を使っていたのか?という疑問が浮かび上がる。
石の壁は、50~100tもある石を組立て造られている。ジグゾーパズルのように複雑な形に切り出された石も、きっちり積まれているので紙一枚入る隙間もない。
このような精巧な石組みを造るために、超高音で石を整形したと思われる。多くの石に熱を加えた跡が残っていて議論の的となっている。サクサイワマン遺跡を見ると一つ一つの石がまるでパテで整形されたように見えるのだ。漆喰も使われていない。
荒唐無稽に聞こえるかもしれないが、石を整形してからはめ込んだとすれば、あのような石組みができたことも納得できる。
地元の伝説では、継ぎ目のない石組みができたのは、鳥のおかげであるという。羽のある生き物が石を溶かすことができる薬品を嘴に入れて運んで来たというのだ。
サクサイワマンとは、ケチュア語ではやぶさの頭を意味する。何羽かのはやぶさを意味したのかもしれない。もしくは、この地に関係の深い鳥人を意味していた可能性もある。
地球外生命体の技術が使われている!?
完璧に積まれた石組みは、地上で唯一ここだけで使われたテクノロジーがあったことを意味する。人間の発明力を過小評価するわけではないが、今日の私たちにも真似できない技術が存在した意味を考えるべきだ。地球にはない技術を何者かによって授けられたはずなのだ。
巨石を型どるために高熱で石を溶かしたのか、化学薬品が使われたのかは定かではないが、ひとつだけ確かなことは、この遺跡が非常に大きな規模で造られているということだ。それはなぜだったのだろう。これほど入り組んだ石像建造物を造った目的はなんだったのだろうか。
古代の神が異星人であった可能性が高いという他には、この遺跡の用途などはわかっていない。異星人はおそらく宇宙船に乗ってやって来ただろう。このような巨石遺跡を発着場として使用していたのかもしれない…