1900年4月エーゲ海。アンティキティラ島の沿岸からわずか70メートル沖で発見された難破船から、紀元前2世紀ごろのものである金属の機械が引き上げられた。この機械は、天文学的な事象を予期するために使われていた計算機だったのではないかと考えられている。この機械を調べていたアメリカの科学者たちは、ツタンカーメン王の墓からジェット機が出てきたようなものだ!と言ったそうだ。
アンティキティラ島の機械が見つかった難破船が、どこから来たのかはっきりわかっていないが、第一候補はロードス島らしい。紀元前5世紀ギリシャの詩人ピンダロスは、かつてのロードス島は彫像で飾られていた。それらがまるで生き物のように動き出したと記している。これは何らかの機械を表した記述なのではないか?
ロードス島の480キロ北に位置するレムノス島にも、高性能なロボットが存在した証拠がある。この島にあるヘパイスティア遺跡は古代ギリシャの重要都市で、金属加工の神ヘパイストスに因んで名付けられている。ヘパイストスとは人間と共存していたとされる神だ。ヘパイストスの作業場は、ロボットに囲まれておりヘパイストスの代わりに面倒な作業をすべてやってくれたという‥
ヘパイストスが作った有名なものにタロスがある。これはクレタ島を守っていたという青銅の巨人だ。タロスはクレタ島に近づいてくる船をすべて焼き払ったという。タロスは何らかの機械装置、あるいはロボットだったのではないだろうか?